ahiとは睡眠時無呼吸の検査を受けたあとに診断される指標です。一定の定められた定義と基準が設けられていますのでどの先生に診てもらってもある程度のブレのない診断結果が得られるのが特徴です。
自分自身が正確に理解し、医師の指摘だけに頼らずに正しい判断ができるように知識を持つことは、より良い治療を行うためにも大切なことです。
無呼吸低呼吸指数(AHI)について
睡眠時の状況を検査するPSG(終夜睡眠ポリグラフィー検査)=通称ポリグラフ検査で
睡眠時無呼吸症候群の確定診断を行います。
そのときの診断結果をもとに一定の定まられた計算方法により算出された数字がAHI、無呼吸低呼吸指数と呼ばれます。
このポリグラフ検査では脳波と血中酸素飽和度、心電図、いびき音の大きさなどはもちろん眼球の動きから鼻と口の気流まで調べています。
以下からはもっと詳しくAHIについて説明します。
算出された数値で3段階で度合いを診断
AHIとは英語でApnea hypopnea index=無呼吸低呼吸指数のことで睡眠時1時間あたり
10秒以上の無呼吸低呼吸がどれくらいあったかを示す数値です。
このときの低呼吸時というのはガイドラインによると換気50%以上の低下、動脈血酸素飽和度(SpO2)の4%以上の低下を伴う状態を低呼吸Hypopneaと定義されています。
どんな状態かをもう少しわかりやすく説明すると呼吸時(空気を取り込む動作)が50%以下になり、動脈血酸素飽和度が4%以下になったときもしくはこのときに目が覚めたときを一般的に指し、睡眠一時間あたりの無呼吸と低呼吸の合計の回数です。
一般的にAHIが5以上で睡眠時無呼吸と診断されます。
これは5を超えると高血圧になりやすいという過去の膨大なデータに基づいて決められています。
またこれらの数値をもとに症状の度合いを示す定義もされています。
症状の度合いを示す数値
軽 症 5(10)≦AHI<15
中等症 15≦AHI<30
重 症 30≦AHI
まとめ
これらの数値をもとに治療の方法が選択されます。
が…私の経験から言うと医師の持つ知識や経験によって同じ数値でも行われる治療の方法が違う場合もあります。最初に行った病院では中度と(実際数値は10~15でした。)言われ、速攻CPAP治療をすすめられましたが、次に行った病院ではPSGの検査でこの数値というのはさほど心配するほどのものではないと言われました。
最初聞いたときに「いったいどっちなんだ?」とも思いましたが、その先生に言われたのは「心配するほどのものではないけれどCPAPを使うことで熟睡しやすくなるので使い続けるのがよいでしょう。」
また、「ずっと使い続けるというよりはこれがなくても眠れるようになることが最終目標。そのための訓練だと思って。」と言われてとても気持ちが楽になったのを覚えています。
このように医師の性格や考え方でも言うことが異なります。
AHIは学問的に定義されたただの数値であり、単なる目安です。睡眠時無呼吸症候群の治療は一昼夜では終わりません。チョキ的な治療計画が必要です。だからこそ自分のことを理解しよく把握することは的確な治療に役立つのです。